今年のお正月は穏やかに何事もなくホッとしました。まだまだ復興の道半ばだし、1年というのは亡くなられた方の残した記憶はあまりにも近いのではないかな、と思います。悲しい、という言葉ではきっと全然たりない、信じがたい事に違いないと。
昨年の3月の能登半島地震チャリティーコンサート開催時期に作詞作曲した「北陸」という曲を年末に日野市で長年活動を続けていらっしゃるゴスペルグループ、J.G. Momさんと歌う機会を作って頂き、女性3声と私も歌う、というスタイルで久しぶりに演奏しました。歌いながら、改めて顔が見られて声が聞ける、というのは当たり前の事ではないのだな、と思いました。
もう一曲歌ったのは武満徹さん作詞作曲で私が今回のために編曲した「小さな空」。J.G.Momさん、本当にお世話になっているのですが、そのメンバーのお一人の天国に旅立たれたパートナーの方に、お花の代わりに音楽を手向けさせてください、という私のワガママを聞いて頂きました。編曲する事、大きな喜びでした。そして人と人が出会う事の不思議や尊さを一緒に歌わせて頂いてすごく考えさせられたし、深い思いが詰まった歌声に音楽が存在する意味を感じました。関わらせて頂いた事への感謝しかなかったです。ありがとうございました。悲しみはなかなか溶けていかないけれど、だから人と人が関わっていくのかな、と。生きている時間を大切に大切にしていかねば、と。